お知らせ・最近のもも太郎

お楽しみ会 ~”もも太郎 大運動会!!!”~

「フレェ~!!!フレェ~紅組!!!、負けるな!!!負けるな白組!!!」

館内に利用者様の元気な応援がこだまする11月28日、定期的にレク委員が企画立案する行事の1つ、お楽しみ会が行われ、今回は当施設の2Fフロア一般棟の利用者を対象とした『大運動会』が開催され、1Fホールは盛大に盛り上がりました。

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  運動会行事は過去に行われていた事もあったようですが、準備が大変な上、使用する用具が古くなったりと最近では計画される事すら薄れてしまっておりました。 しかしながら、すっかり冬将軍が到来するようになり外出行事を実施する事は難しい上、ボランティア様を招く行事もお楽しみ会ではすでに定番となっており、毎回だといずれ飽きが来てしまう現状をなんとか打開できないものかと悩んでいたところ、当時の盛り上がりを知るベテラン職員数名の熱意から数年ぶりの運動会開催実現となりました。

 紅組・白組の代表利用者様による選手宣誓は、とても大きな声で宣誓して下さり、両チームの意気込みが伝わってきました。 またキャプテンとなる職員が各組の応援団長となり一生懸命に珍妙な応援を繰り広げ、どっと笑いが噴き出る場面も見られ、勢いそのままに行われたラジオ体操は、皆様がいつも以上に大きな動きで元気に体操をされているように映り、活き活きした表情に期待が持てました。

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 14:30より競技開始となり、最初の競技は運動会名物の≪玉入れ≫で、車イスの方も入り混じっての全員での参加種目でした。 この競技は合計で3回行ったのですが、そのうち1回がなんと紅組白組で同点となり、他の2回も勝ち負けのチームとの得点差は2~3点の僅差であり、非常に競ったゲームで盛り上がっておりました。

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 続いて2種目の≪おやつだGO≫ですが、一般的なパン食い競争をお菓子に変えたような競技です。 本来ならば紐からぶら下がっているお菓子を手を使わずに口で取るルールなのですが、皆さんさすが年の功、中々のテクニシャンが多く、職員に見えないようにこっそりと手を使ったり、持っている杖で紐の高さを低くしたり・・・・色々な珍プレーが見受けられた競技でした。 また、こちらの競技は全員参加ではなかったことから、休まれていた利用者様より「頑張れぇ~!!!」「〇〇さん、手使っちゃダメよぉ~」と声援が飛んでいたところも印象的でした。

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 3種目目は≪物合わせゲーム≫で、スタートの時に見せた物品と同じ物品を奥のテーブルから持って来ていただくという、記憶力がカギとなるゲームでした。 紅白からそれぞれ6名ずつの選出であり、各組エース級の皆さんの参加となります。 参加した皆さんは真剣な表情で競技に臨まれており、その思いは休んでいる人達も一緒で、「〇〇さん、違うって!!! そっちのさ~!!!」、「〇〇さん、ほれ、急ぎなさい!!! かつがれるよぉ~!!!」とあちこちから、自分のチームメイトへと大声援が送られていたのを覚えています。

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 4種目目は≪福笑いリレー≫です。 向かう先にある、おかめとひょっとこののっぺらぼうの顔に、バトンを代用する目鼻口などの顔パーツをリレーで交代しながら貼り付けて、最後には福笑いを完成させるという内容です。 この時点で中間発表のあった紅組と白組の得点差は僅差であり、この競技の勝敗によってはまだまだ逆転が可能な様子。 しかも、福笑いリレーの勝敗は速さだけではなく、福笑いの完成度も重要視されるとありました。 その結果、速さでは紅チームでしたが、出来上がったひょっとこの顔はちょっとチグハグです。 一方白チームは速さでは負けましたが、おかめはとっても美人に仕上がっており、中々の出来栄えです。 果たしてジャッジはどう判断するのか・・・・・? 少しの審議ののち、甲乙つけがたい・・・・・との事で同点になりました。 非常に人間味に溢れた審判員のようです(笑)

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 5種目目、いよいよ利用者様参加の競技では最期となる≪バタバタ鳥ゲーム≫です。  5人1チームで力を合わせて、紐の先にある鳥を手元へと手繰り寄せます。 一生懸命にサランラップの芯をくるくる回し、段ボールの鳥を手繰り寄せようとするのですが、中々うまくは行きません。 「ホレ!!! 貸してみなさい~!!!」 「アッペに巻いたら、ダメだべさぁ~」などと色々な声が聞かれており、こちらの競技も最期まで盛り上がっておりました。

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 そして、この運動会で1番のメインとなる職員選抜による≪アメ食い競争≫になります。 小麦粉の中に隠された飴玉を探し当ててゴールするという運動会での定番行事ですが、今回そこはもも太郎風にアレンジして、スタートしてすぐになんとグルグルバット10回転が待ち受けているという、波乱が予想されそうなルールへと改定されておりました。  「よ~い、ドン!!!」の合図でいっせいにスタートした職員ですが、バットで回っている最中には「うわぁ~」などの悲鳴や絶叫がこだまし、いざ走り始めると千鳥足だったり真っ直ぐまともに歩けなかったりとよろめく姿に利用者からは応援よりも「主任さん、しっかり歩きなさい!!!」と激に近い言葉が送られていました。 フラフラになりながら、それでもなんとか飴の入っているバッドにたどり着いた面々は、大きな息を吐き、粉を吹き飛ばして飴を見つける運動会慣れした職員がテクニックを見せつける一方で、何度も必至に顔を突っ込んでも中々飴が見つからず、終いには咽こんでなんとか飴を見つける職員など、どの参加者も顔面や服装が真っ白になりながらゴールすると大きな笑いと拍手が沸き起こりとても盛り上がっていた様子が印象に残っております。

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 ここまででのプログラムでは運動会が終了する予定だったのですが、利用者様より、「面白いから、もっと職員さんの競争が見たいよぉ~!!!」との声が上がり、急きょ「職員対抗車いす漕ぎ競争」を実施しました。 更に偶然にもこの時点で紅組と白組の得点差が同点であった事から、この競技が紅白チームの勝敗を左右するという事になり、介護や看護のスタッフだけでなく参加する事になったケアマネや相談員も、みんな必至の形相となり懸命に車いすを漕ぐ姿には大歓声が送られました。(残念ながら、カメラマンである私も急きょ参加する事になりまして、前述のとおり余裕がなかった事から、この競技のみ写真を残す事は出来ずに申し訳ありません。)

 こうして、開会式から振り返ると約2時間半近くに及んだ大運動会でしたが、大盛況のうちに終える事が出来ました。 結果は、僅か2点差で紅組の勝利となりましたが、そこには勝者も敗者もなく、みんなで得点発表を拍手で喜び合い、最後に合唱する夕焼け小焼けでは利用者様や職員が手をつなぎ大きい一つの輪で歌って幕を閉じました。

 参加した利用者様はもちろんですが、初めて運動会行事に参加した若手スタッフや、たまたま面会に見えられて運動会を観覧することになったご家族様といった沢山の方が行事の進行中や終了後に素敵な笑顔を見せてくださり、とても素晴らしい行事が出来たかなと今では感じており、準備運営に携わった職員一同安堵しております。

   末筆となりますが、もも太郎では今後も継続して皆様に喜んで頂けるような様々な企画運営を実施していきたいと、考えております。

 ※掲載した画像の一部にピンボケや傾き、浮遊する粒子の小麦粉の乱反射といったお見苦しい点がある事をお許し下さい。